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遊宝洞活動ログ ESSEN SPIEL'04参加レポート

2014年10月3日
(※編注 この記事は旧遊宝洞ホームページに掲載されていた
 2004年にドイツで開催されたESSEN SPIEL'04への参加レポートを再編集したものです。)


ESSEN SPIEL'04参加レポート
                                            遊宝洞 中村 聡

10/19 (火) 出発

 今年もまたボードゲームの祭典の季節がやってきた。世界中のボードゲーム・メーカーとボードゲーム・ファンが新作ゲームのために集まる巨大イベント ESSEN SPIELの季節である。
 遊宝洞は、昨年の SPIEL'03 に引き続いての2回目の参加。右も左もわからない状態で参加した去年と違って今年はそれなりの余裕がある。
会場の場所やイベントの雰囲気はわかっているし、商品・スタッフ・時間など必要なリソースの量も見当がつく。
そもそも海外では、空港や駅、レストランの様子がわかっているだけでも随分と気持ちが楽になるものだ。この余裕こそ去年得た最大の財産かもしれない。
 今回の日本人スタッフは、今回発表する「妖精奇譚」のデザイナーである私・中村聡と、遊宝洞社長・広木克哉、社長夫人・広木弓絵の3名。ドイツ語が話せる人間0、英語がかたことで話せる者かろうじて2という、いつもながらチャレンジ精神にあふれたメンバー構成である。 

 余談ながら、出発前日の弓絵夫人の発言をひとつご紹介。
弓絵さん 「じゃあ、電話する時に電話するからー。」
 遊宝洞の仕事が落ち着いた頃に電話する…と言いたかったようである。広木社長に勝るとも劣らない「人材」として、今回の旅行での活躍が期待される。
10/20(水) イベント準備

 イベント前日。設営を行うために会場へおもむく。道中も会場も、覚悟していたよりずっと暖かい。どうやら過ごしやすいイベントになりそうだ。会場は例年同じらしい上に、なんとブースの場所も去年と同じ。なんだか常連さんな気分でちょっと嬉しい。
 実は、今年は新戦力が3つ用意してあった。
ひとつ目はもちろん新商品の「妖精奇譚」、ふたつ目がお揃いの水色のはっぴと遊宝洞の旗、期待のみっつ目が写真の彼、通訳のクリスチャン君である。日本に留学経験のあるドイツ人で、ドイツ語・英語・日本語を自在に使いこなす。笑顔もさわやかなまさに期待の新人。ハンサムっしょ?(写真左下)

 愛称がクリス君だというので、我々の間での呼称は「クリスちゃん」に決定。日本語のわかる彼は大変恥ずかしがっていたのだが、多数決により上告は棄却されたのでありました。
 クリスチャンと無事合流したところで、早速「妖精奇譚」のルール説明をば…、と行きたかったのだが何故か肝心の「妖精奇譚」が影も形もない。この日の午後、直接会場に届けてもらうよう手配した商品がまだ届いていないのである。他の設営はすべて終わっても届く気配はなく、ついにしびれを切らして業者に電話してみるもつながらない。事ここにいたってさすがに顔色が青ざめてくる。

 時間が経過するほどにじわじわと不安感がつのってくる。このまま商品が届かなければ、イベントはまったく無意味になる。我々はわざわざドイツまで何をしにきたのだろう…。なんだか生暖かくてもやもやとしたものが、のどの奥に少しずつ詰まってくるような気分になって、みんなだんだんと口数が少なくなっていった。

 最悪の事態を覚悟し始めたころ、運送会社の兄ちゃんが洒落っとした様子でダンボールを運んできた。間違いない「妖精奇譚」である。時刻は17時近く。まあ午後っちゃあ午後のうちだわな、と苦笑しつつも一安心。

 あとはイベント本番を待つばかりである。
10/21(木) 初日

 地下鉄の駅から降りると、開場前から並ぶ熱心なファンの姿がたくさん見える。エッセンに来た…そう実感できる瞬間である。そして、関係者入り口をくぐってブースにつくと、懐かしいいたずらっぽい笑顔が出迎えてくれた。ユリアンだ。そう、去年お客様として来てくれて意気投合、そのままブースを手伝ってくれた少年がまた手伝いに来てくれたのだ。今年は友人のヘンドリックと交互の参加。ドイツ語で説明できる彼らは本当に貴重な戦力になる。頼りにしてるぜ相棒。

 アニメや映画好きのユリアン君、広木社長とゾンビ映画談義でひとしきり盛り上る。
ユリアン 「フレディVSジェイソンの決着がつかなくてとても残念だ。ところで、エイリアンとプレデターはどっちが勝つと思う?」
 おじさんは、君がその純真な心を失わないことを祈っているよ。

 最初のお客様が来てくださるまでドキドキしていた去年と違い、今年は気持ちに余裕がある。ほら、早速お客さんだ。ネットの情報を見てきてくれたお客様が、メモを片手にやってくる。去年「伝説のかけら」や「仮面舞踏会」を買ってくださったお客様が「今年も来たよ」と挨拶してくれる。その中には、わざわざ「仮面舞踏会」のルールをドイツ語訳して印刷してきてくれた方までいたのだ!
 昼を過ぎる頃には、会場中に人があふれ出すような状態になっていた。客層は相変わらず老若男女すべてをカバーする幅広さ。
とある女性なんか、ゲームがいっぱいつまった台車つきカートをひっぱっていると思いきや、その大量のゲームの真ん中に赤ん坊が楽しそうに笑っているではないか! 言葉がしゃべれるようになる前から ESSEN を満喫するんだからゲーム・ファンも増えようってもんだ。
 そんな多彩なお客様とのやりとりに忙しく走り回っている間に、気がつくと1日目の終了時間になっていた。そしてレジを閉める時、驚くべき事実がはっきりした。

 実は昨年の販売数は期待よりはるかに少なかった。商品の輸送にも大きなコストがかかるため、今回はその教訓を生かして前回の実売数の1.5倍程度しか持ってこなかったのだ。ところが、この日1日の販売数は、去年4日の販売数の半分近く。そう、このままだと特に好調な「妖精奇譚」は翌日には売り切れてしまいそうな勢いなのだ。
 嬉しい悲鳴というのはまさにこのこと。
 ESSEN SPIEL'04 は怖いくらいに好調な滑り出しとなった。


その2へ続く→

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